新作動画の流し込みとエフェクト(クレジット)と

新作・ミルククラウン・オン・ソーネチカです。



今回は踊ってみたをトレースしようかなと思ってたら配布されてて、
流し込んでみたら素晴らしいモーションだったので予定になく作ってしまったという感じ。
大島弓子のマンガみたいなタイトルの曲と思いますが、気のせい?

最近、モーション作ったりしてあまり流し込んでませんでしたが、
流し込みは楽しいんですよね。

◆モーション修正
モーションにどこまで手を入れるか労力は天と地ほど差が出ますが、
今回のは正味1週間くらい? かなり省労力化してるのでその辺の話を少し説明。

モーション修正は慣れの差が出やすいんですが、ポイントは大きく2点。
①センター(グルーブ)・足IK(つま先IK)の倍率補正
②肩~腕の角度の調整

今回の配布モーションはroco式ロシアモデルでトレースされたモーションなので、
まずトレース元モデルを入手してきてモデルの体型を調べます。


チェックするのは、①足ボーンのY座標、②肩~腕の角度、です。

まず足ボーンのY座標で足の長さがわかりますが、
それを使用モデルと比べて移動モーションの倍率補正値を割り出します。
足の長さで倍率補正すれば理論上は足の角度は同じになるはずです。

次に肩~腕の角度ですが、
できるならモーションよりはモデルを補正してしまった方がいいです。
PMXEの闇鍋プラグインに腕肩の角度を測るプラグインがあるので、
それで角度差を出してトレース元モデルの腕肩の角度に合わせます。

これで腕の角度も完全に一致するはずなのですが、
残念ながら手の長さが違うので接触するモーションはズレます。
腕切IKで直すという力技もあるんですが、今回はボーンを回転して修正してます。
(修正量が大したことなかったのでモデル読み込み直しの方がめんどくさかった・・)

ダンスはこれで終わりですが、そこから目線をそれなりに修正しました。
モデルによって目の構造が違うのでわりと必須です。
モーションの修正よりはこっちの方が作業量は多かったです。。。
(これもモデルの目ボーンを多段化したりするともっと楽だったかも)

元から付いてる表情が生きるかも結局は目線次第だなと思ってます。

◇エフェクト
使用したMMEは以下。

AutoGradation
Croquis改_v2
Diffusion7
ExcellentShadow
GaussianVariable
GodRay_v2
ikLensGhost
M4Layer
NL-Means
PAToon2.5α(HAToon2, LocalShadow, DirectionalSphere, 法線回転シェーダー)
PostAlphaEye
PostHatchingShader_v11
たんぽぽ綿毛エフェクト

水彩質感と言いながら、定番の水彩エフェクトやikGouacheを使ってません。。
一応、定番の1つPostHatchingShaderは使ってるんですが、
これも画面を白くするのに使っててWhiteOutでも大差なかったかも?

定番エフェクトはぼかしてテクスチャを当ててるんですが、癖が出やすいかなと~
(ちなみにテクスチャを変えるというのが一番効果的な方法)

今回、画面の色彩をぼかしているのは主にGaussianVariableです。
それで画面全体を一度強くぼかした上から、Croquisでエッジを乗せてます。
これでエッジから少しはみ出したみたいな感じになるかなと。

本当の水彩をめざすならエッジを取り払ってしまってもいいんですが、
単にエンコで潰れてるだけに見えかねない感じもあるんで動画では難しめです。。。
(ぼかすのは定番系のエフェクトでもそれぞれ違う効果が出ます)

ついでにエッジを乗せるのもComicalEdgeを使ったり、
エッジを出すシェーダーを使ったりすると可能性は無限大、というか迷います。。

あと細かいポイントとしてレイヤーエフェクトがあります。
画面をぼかすとテクスチャや目がぼけて見えなくなるんで、
そこにレイヤーエフェクトを載せて補正します。

ただし使ってるのはM4LayerじゃなくてPostAlphaEye。
目を髪の毛に透かすだけではなく、ポストエフェクトも透かして前面に描画してくれます。
シェーダーも適用できるんで便利です。

M4Layerは主に加算合成のエフェクトをスクリーン合成するために使ってます。
今回はGodRay、ikLensGhost、綿毛エフェクトです。
加算をスクリーン合成にすることで白飛びが抑えられるんですが、
もう1つCroqusで描画したエッジの後からレイヤーを加えることでエッジを和らげてます。

この辺は小分けして出力して後で編集合成でもできなくはないののですが、
マスクや3D処理など編集が難しいのをMMD上で済ますのがポイントかなと思ってます。
(ちなみに今回編集ソフトは最後のクレジットの文字入れだけ、動画は一発出力)

以上、文字だらけですいません、、
画像とか曲やモーションのイメージとかもっと書きたいけど一先ずこの辺で。

細かく説明するとめんどくさそうですけど、
慣れたら工夫次第でわりとすぐできるので流し込みは面白いです。