PAToon2.98_MMMの使い方 その2

目次
その1 基本的な使い方
    A【準備】
    B【適用方法】
    C【コントローラー1/影の方向】
    D【コントローラー2/色調】

その2 PAToonの種類
    【PAToon(無印) / PAToonKey / PAToonLite】
    【~_シェーダー / ~_モデル】
    【その他】
    【HAToon2設定例】

その3 その他の機能について
    【スフィア追従】
    【法線球面化】
    【法線Y値ゼロ】
    【影傾向テクスチャ】
    【ノーマルマップ】
    【拡張ExcellentShadow/拡張HgShadow】

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その2 PAToonの種類

A【PAToon(無印) / PAToonKey / PAToonLite】

PAToonの種類PAToonの命名規則は以下のようになってます。

PAToon(無印) 完全嘘影。ピンポイントで使う場合か、モデル全体嘘影でいい場合。
PAToonKey   反射強度が~.039の材質のみ嘘影。モデルに準備が必要。
PAToonLite   嘘影なし。色調できる強化版HAToon2。

シェーダーをPAToonだけで済ませる場合はPAToonKeyが推奨です
顔と体に違う方向の影を付けられるのがポイントになります。

PAToon無印とモデルに準備をしたPAToonKeyの違いはこうなります。



無印だとモデル全体が正面光源になるので顔の見映えはいいけれど、
体の凹凸の影が少なくなって平坦なイメージになりやすいです(それが狙いならOK)

体と顔で別方向の影にした方が体の陰影を生かした絵作りができます
ただし、あまりに別方向にしすぎると不自然さが出てくるので要注意です。


B【~_シェーダー / ~_モデル / ~_傾向色なし】

さらに細かい設定違いを見てみましょう。

~_シェーダー   シェーダー側で設定しているトゥーン色を優先。肌に合わせて赤め。
~_モデル     モデル側で設定してるトゥーン色を優先。Toon01.bmpなど
~_傾向色なし   影から青みが消えてプレーンな色合いになる



~シェーダーと~モデルで影の色が変わります。
モデル材質のトゥーン設定を細かくしてる/できるなら「~_モデル」の方がいいです
細かく設定しない場合は「~_シェーダー」の方が見映えがいいことが多いです。

トゥーンシェーダーの場合は影色を少し強めにした方がメリハリが出るので、
材質に設定されてるデフォルトのトゥーン色だと少し弱く感じることが多いです。


(モデルに設定されてる肌用のtoon02.bmpの色)

(PAToonデフォルトのトゥーンの色)


・~_傾向色なし
PAToonデフォルトでは材質の色を見て肌色には赤っぽい影を、
そうでない材質には少し青っぽい影を付けたりします。
もともとHAToon2が初音ミク用に色調していた設定の名残です。
~モデルや~傾向色なしにすることでよりプレーンなモデルの色に近づきます

「~_シェーダー」は使いやすいのですが、
肌ではない赤い材質に影を乗せる場合には影に黒さが足りないということが起きたり、
材質の影をあまり青くしたくない、赤くしたくないという場合が起きると思います。


(左がシェーダー優先、右がトゥーン優先、赤みが強い服や髪の影にメリハリが付きにくい)

細かく設定したい場合は「~モデル」を選んだり「~傾向色なし」を選んで、
モデル材質にPMXEで自分の好みのトゥーン色を設定しましょう
シェーダーをそれぞれ色調してかけ分けてもいいのですが結果的には同じことです

PAToonに限らず、モデルの見映えをよくしたい場合は、
1にモデル、2にシェーダー、ポストエフェクトなどの色調はその後です
丁寧なモデルセットアップがめんどくさいから楽したいと思ってるなら構いませんが、
後から追加する色調にはどうしても限界があるんですよね・・・

C 【その他の設定】

この辺は細かいことを気にしなくて大丈夫です。
読み込んで違いが分からなければ必要ないということだと思います。
見る目のあるなし以前にモデル設定によっては違いが出ないことも多いです。

・~_ハンドル
これはハンドルエッジ=独自エッジ描画です。
エッジの独自描画を行うメリットは、①カメラによってエッジが太くなりすぎるのを避ける、②透過材質の後ろ側にエッジを描画する ということがありますが、不満を感じたことがないならわざわざハンドルエッジを使う必要はないです。
(エッジの影響度マップを載せればもう少し意味が出るのですが、今後の課題とします)

・~_スフィアトゥーン
スフィアにもトゥーンを強くかけたい場合の設定です。
光沢が消えやすいのでスフィアを生かしたい場合はやめた方がいいかも。
アニメ調を目指す場合はスフィアは使わないか、
アニメっぽい階調のはっきりしたスフィアを使うといいと思います。

コントローラーのモーフで一応スフィアをオフにする設定はありますが
材質ごとにオンオフはできないのでモデル側のセットアップをオススメします。

・~_濃い目
デフォルトのトゥーンの色を濃い目に設定しているものです。
PAToonはコントローラーでトゥーン色を調整できるので実はあまり必要ありません。
またコントローラーの数値の1/10をfxmにデフォルト設定することができます。


D【HAToon2設定例】

HAToon2に同梱されている基本的な設定例をPAToon化したものです。
HAToon2を使い慣れてる人はこちらの方が使いやすいかもしれません。
PAToonのデフォルトはトゥーンフラットをベースに改造してます。



MME版の写真を貼っていますが、
今回のMMM版には「グラデトゥーン」「プラ」「メタリック」を同梱してません。

対応自体はそう難しくはないのですが、使う人がいないかなと思っただけです。
MMM版のバグが残ってたら、増やした方もバグ修正が必要になってしまうので、
ベース版のバグ修正が大丈夫と思ったら、そのうち対応させます。

というわけで、シェーダの種類の見分け方はここまでです。
次は追加機能の説明になります。

【その3へ続く】














PAToon2.98_MMMの使い方 その1

PAToon2.98をMMM対応しました。

配布 https://bowlroll.net/file/232412

バージョンによって使えたようですが、ver2の途中から互換性をほぼ失ってました。
本人がMMMユーザーなんだからもっと早く対応しろよ、と思わなくはないですが。

さて、
今回は改めてMMM用にPAToonの使い方を1からまとめておきます。
最近は追加機能しか説明しないのですべてを把握してる人は少ないのではないでしょうか。

目次
その1 基本的な使い方
    A【準備】
    B【適用方法】
    C【コントローラー1/影の方向】
    D【コントローラー2/色調】

その2 PAToonの種類
    【PAToon(無印) / PAToonKey / PAToonLite】
    【~_シェーダー / ~_モデル】
    【その他】
    【HAToon2設定例】

その3 その他の機能について
    【スフィア追従】
    【法線球面化】
    【法線Y値ゼロ】
    【影傾向テクスチャ】
    【ノーマルマップ】
    【拡張ExcellentShadow/拡張HgShadow】

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その1 基本的な使い方

A【準備】

PMXEdigorにPAToonを適用するモデルを読み込みます。

PAToonを適用するモデルの顔材質の反射強度の小数点を~.039にしましょう。
瞳などの顔関連の材質もまとめて選択して~.039にしておくといいです。



次にPMXEに同梱ボーンモデルをドラッグ&ドロップ、して追加インポートします。



照明方向/影マップとセルフ影ボーンの位置を頭に合わせましょう。
頭ボーンの位置をベクトルコピー(右クリック)したものをベクトルペーストします。



照明方向/影マップの親は頭かセンター(グルーブ)が推奨です。
・頭          → 顔影が完全に頭の向きに固定される
・センター(グルーブ) → だいたい顔影が正面方向になる



頭の固定は方向が貼り付きすぎて後ろ向きなど不自然に見えることがあります。
全部手動調整する気があるなら頭の方が制御は完璧です。

今回、ボーンの埋め込みと位置合わせをしてくれるPMXEプラグインを用意しました。
同梱してあるファイルをPMXEditorのpluginフォルダに入れてお使いください。
位置合わせはしなくてよくなりますが、反射強度~.039は自分で設定しないとダメです。

以上で準備は終わりです。

B【操作】

PAToonKeyとPAToon無印の適用例を示します。
①PAToonKeyを適用する
MMMに「PAToonKey_シェーダー.fxm」を読み込んでモデルに適用します。
モデルに準備がしてあれば顔だけ正面の照明方向になります。


MMMからPAToonKey_シェーダー.fxmエフェクトを選択してRTタブを開きます。
ここでモデルに~.fxsubを適用すると嘘影方向のセルフ影=前髪影が出ます。


MMMのモードが地面影になってるとセルフ影が出ないので注意してください。


モデルに読み込んだボーンとモーフで操作できますが、
それとは別にPAToonコントローラー.pmxを読み込んで使っても構いません。→C

② PAToon無印を適用する
MMMにPAToon_シェーダー.fxm(無印)を読み込んでモデルに適用してみましょう。
適用の仕方はPAToonKeyと同じなので①を見てください。
適用した瞬間にモデルの影がすべて正面の照明方向になります。



PAToonKeyとの違いは下の画像と比較してください
下の画像では体はMMM標準の照明方向になってます。


PAToonKeyと同じくPAToonエフェクトを選択してRTタブを開きます。
ここでモデルに~.fxsubを適用すると前髪やスカート影などのセルフ影が出ます

C【コントローラーの操作(影)】

コントローラーはモデルに埋め込んだものと外部コントローラーの2種類あります。
 モデル埋め込みボーン      → そのモデルにだけ効く
PAToonコントローラー.pmx  → PAToonを適用したすべてのモデルに効く

複数のモデルにPAToonを使う場合はモデルの数だけPAToonを読み込む必要があります。
PAToon.fxのUI上でも幾つかの操作が可能です。

 照明方向/影マップ(回転/移動) 回転で照明方向、移動でセルフ影マップの位置
 セルフ影(回転/移動)セルフ影マップの向きと位置。物に遮られて出る影
 シェーダー(回転)  シェーダー影の向き。面の向き(法線)によって決まる影
 スフィア(回転)   スフィアの向き。面の向きとカメラ角度によって決まる光沢



とりあえず「照明方向/影マップ」ボーンを選択して回転してみましょう。
実際にボーンを回転した方が分かりやすいということもありますが、
ほとんどの人は「照明方向/影マップ」の回転だけ覚えれば十分です。

セルフ影はセルフ影ボーンの周辺の範囲にしか出ません。
照明方向ボーンを下に移動すると下の図のようになります。


セルフ影マップの大きさはモーフの「範囲拡大」「範囲縮小」で変えることができます。


範囲を拡大しすぎると影が粗くなります。
その場合は「LocalShadow_Header.fxh」をメモ帳で開いて、
シャドウバッファの数値を大きくすると綺麗になります。



数値は2の累乗、大きくした分だけ処理が重くなるので注意してください。
(ちなみにVSMシャドウマップの実装を1にしてもMMMでは無意味なので要注意)

D【コントローラーの操作2】
コントローラーでシェーダーの色調も可能です。
ボーンのXYZ移動がRGB(赤、緑、青)HSV(色相、彩度、明度)に相当します。

全体 材質全体の色(光部分、影部分、エッジ)
影  影部分の色
光  光の当たってる部分のみ


※画像の画面内に表示されてる数値はミーフォ茜さんの詳細情報プラグインによるものです



色の計算は加減算方式でマイナスも有効です。
XYZの数値はRGB(1,1,1)の10倍になっているので、±10以上の数値は無意味です。
HSVの場合も±10が限界値です(色相はループします)

色調はfxファイルのUIでも一部可能ですが、
両方いじってるとどっちで色調したか忘れやすいので注意してください。
(モデル埋め込みボーンと外部コントローラーでも同じことが起きます)


気に入った色調がある場合はfxmファイル内に数値を設定すると、
コントローラー設定なしで同じ色調のシェーダーとして使うことができます。
fxファイル内の数値はコントローラーの数値の1/10になるので注意してください。



モデルの材質をコントローラー色調の影響を受けさせたくない場合
環境色のBの小数点第3桁以降を「~.0039」にすると色調から除外されます。
瞳などの材質に設定するといいかもしれませんが、まれに誤作動するので注意してください。
(除外設定が必要ない場合はfxm側のフラグの前に「//」を入れてオフにできます)


MMMではエッジの色調はモデル選択の側からも可能です(α以外)。


とりあえず基本的な機能はここまでです。

(その2に続く)








PAToon2.98について

PAToon2.98に更新しました。

配布先
https://bowlroll.net/file/104601

更新内容
・HAToon2の設定例をPAToon化したものを同梱
・影傾向テクスチャ対応
・サブテクスチャをノーマルマップ or 影傾向テクスチャに使えるように対応
・モデル材質設定のToonをノーマルマップ or 影傾向テクスチャに使えるように対応
・fx側の追加色調にHSVを追加

①HAToon2の設定例のPAToon化

PAToonはHAToon2のトゥーンフラットがベースなのですが、
細かく変わっているのも事実なのでトゥーンフラットも含めてPAToon化しました。

PAToon無印は嘘影、PAToonKeyはキー材質のみ嘘影、PAToonLiteは嘘影なし、です。

PAToon_トゥーン    → 強制嘘影設定
PAToonKey_トゥーン   → 反射強度 ~.039の材質のみ嘘影設定
PAToonLite_トゥーン   → 嘘影なし



嘘影のないPAToonLiteはHAToon2そのままでは?と思うかもしれませんが、
色調コントローラーなどの操作は有効なので強化版HAToon2と思ってください。

設定例それぞれの比較はこんな感じです。


(画像はすべてExcellentShadowも読み込んでます)

グラデトゥーンとかプラとかトゥーン?って感じはありますね。
この後のノーマルマップなどを使って頑張れば、
嘘影に対応したリアル系シェーダーとして使うことができるかもしれません。


②影傾向テクスチャ対応

モデルのUVマップを元に影が出やすい/出にくい傾向を指定します。
テクスチャはモデル材質に合わせて各自用意する必要があります。
PAToonの影傾向の設定はAlternativeFullを参考にしています

灰色(0.5,0.5,0.5)が無傾向、黒(0,0,0)が影、白(1,1,1)が影なしです。
ただし白にしてもセルフ影に入ると影になります。
影になりやすさの設定なので0.2や0.8などにした場合、
照明方向によって影になったり影にならなかったりします。



PAToon無印かPAToonLiteのfx内で各自用意した影傾向テクスチャを当てるのが推奨です。
いい加減なマップも同梱してるのでそれを当ててみると傾向が分かるかもしれません。




影のなりやすさはモーフで調整するか、fx内部の数値設定で変更することが可能です。
デフォルト1.0は分かりやすく少し強めで、黒を当ててると順光でも影になります。
0.5くらいだと完全順光なら影にはならないと思いますが、調整は難しいと思います。

実際に使うのは首の影とか耳の影とか服のシワなどでしょうか。
鎖骨などにも影が出やすく出たりすることは可能ですが・・・


③サブテクスチャをノーマルマップ(影傾向)に使えるように対応

PAToonというかHAToon2はもともとノーマルマップを使えるのですが、
NCHLシェーダーみたいにサブテクスチャにノーマルマップを設定できるようにしました。

・モデルにサブテクスチャを設定すること
・モデル材質の環境色の小数点以下にフラグを立てておくこと
・シェーダーfxファイル内でフラグを有効にしておくこと

の3つが条件になります。
フラグが複数存在するのは誤作動を防ぐための安全弁です。

PAToonは嘘影を使って材質掛け分けをするとMMEのタブが増えやすいので、
モデル側にマップ指定をする方法がそこそこ有効な場合があるかもしれません。

ただし基本的にはPAToonLiteのシェーダー側でノーマルマップを指定するのが推奨です。
(PAToonLiteなら掛け分けてもMMEのタブが増えるということはありません)

嘘影が不要な服なら嘘影なしのPAToonLite掛け分けで問題がない、そんな感じです。




※使いたい設定をfxファイル内で有効にします。(先頭の「 // 」を取る)
 複数を有効にした場合は第一にマップの外部指定が優先されます。
 次に環境色の小数点以下のフラグでどうするかが決まります。




※環境色Bの小数点フラグ

・小数点第5位が1ならサブテクスチャを影傾向テクスチャに使う
・小数点第5位が2ならサブテクスチャをノーマルマップに使う

上の画像は小数点第5位が1なのでサブテクスチャを影傾向テクスチャに使います

サブテクスチャを使うとそのままではスフィアが使えなくなるので注意してください。
(スフィアも使いたい場合は④を参照)


④モデル材質Toonをノーマルマップ(影傾向)に使えるように対応

Toonテクスチャもノーマルマップや影傾向テクスチャに使えるようにしました。
ただし以下のフラグが必要です。

・Toonテクスチャの右上1ドットが白(1,1,1)ではないこと
・モデル材質の環境色の小数点以下にフラグを立てておくこと
・シェーダーfxファイル内でフラグを有効にしておくこと

サブテクスチャと同様にこちらも誤作動を防ぐ安全弁です。
Toonテクスチャの右上1ドットが白い場合は通常トゥーンだと勝手に判断します。
影傾向テクスチャで端を白くする使い方ができないので注意してください。

トゥーンマップを使う必要があるのは以下の場合でしょうか。

・ノーマルマップ(or 影傾向テクスチャ)とスフィアを併用したい
・ノーマルマップと影傾向テクスチャを併用したい

fx側でマップを外部指定できる場合はトゥーンマップをわざわざ使う必要はありません。



※環境色Bの小数点フラグ

・小数点第6位が1ならトゥーンマップを影傾向テクスチャに使う
・小数点第6位が2ならトゥーンマップをノーマルマップに使う

上の画像は小数点第6位が2なのでトゥーンテクスチャをノーマルマップに使います
(ただし右上1ドットが白(1,1,1)の材質トゥーンは無視されます)

なお、モデルのトゥーンをトゥーンの影色に使う設定にしてる場合、
左下1ドットにトゥーン色を置いておけば反映させることが一応可能だったりします


⑤fx側の追加色調にHSVを追加

前バージョンからコントローラーでした色調をfx側でそのまま設定できるようにしてます。
数値設定はコントローラーの数値の1/10なので注意してください。
というかコントローラーが10倍数値なだけで、fx側の方が(1.0, 1.0, 1.0)なのですが。



2.97ではRGBだけだったを2.98からHSVも追加しました。
数値で適当に追加色調できるようになったので、
影の色はfxで指定してるテクスチャを色調する必要はなくなったかもしれません。
(そもそもやってる人はほとんどいなかったと思いますが)

影濃い目とかそういう設定はfx側の追加色調数値で簡単にいじれるので、
自分なりによく使う設定にカスタムしておくことをオススメします。


以上、量が多いですが別に設定を使う必要はありません
PAToon自体は特にこういうの読まなくても使えるお手軽なシェーダーなのですが・・・




MMDカメラについてのあれこれ(下書き)

(思い付きでざっと書きなぐってます)
(画像付けて整理を、と思うけど気分次第でいつになるかは不明)

カメラは意見がいろいろうるさいところです。
カッコいいカメラ/見やすいカメラ・・・理想のカメラはいろいろ
PVとドラマでも違うし、アクションかコントかでも違います

結論から言うと、一番大事なのは
「自分が見せたいものを見せられるのがいいカメラ」です
分からなくなるのは自分が見せたいものが自分の中で固まってないんですね

この記事では大雑把に以下の3つに分けてまとめます

①何を見せたいか
②どうすれば見やすいか(伝わりやすいか)
③カメラの知識(用語・技術)


①何を見せたいか

  PV      ・・・オシャレでハイセンス
  配布動画   ・・・モデルやモーションを綺麗に取りたい
  ドラマ    ・・・ストーリー

 この中で一番曖昧なのは「オシャレでハイセンス」なPVです
 PVはカメラが高速移動することが多くて、それが「カッコいい」のですが
 「これ何の意味があるの? cv岡崎体育」と言われると答えにくいですね
 動かすのも上手い下手はあるのでそれは③の知識をいろいろ身に付けましょう

 配布動画は目的がしっかりしてます
 モデルやモーションをじっくり見せたいならカメラは動かない方がいいですし
 顔を綺麗に取る時は視野角を小さくした方がいいと言われます
 逆に背景や体型をスマートに見せたいなら視野角は大きめの方が迫力が出ます

 モーションを綺麗に見せるにはあまりカメラを動かさない方がいいです
 手や足など動きの中で一番綺麗に動いているところにカメラを向けましょう
 逆にいまいちと思ったらカメラを動かせば粗は目立ちにくくなります

 ドラマではむしろ見せたいものがはっきりしやすいですね
 喋ってる人の顔を撮ったり、ストーリーに必要なものを映したり
 イマジナリーラインみたいな技術用語も混乱を避けるためにの縛りですし
 何を見せたいかがハッキリしてればカメラを無駄に動かす必要はなくなるわけです

 まとめると「何を見せたいか」には2つのアプローチがあります
 「何を見せたいか」 → 見せたいもの(モデル、モーション、表情)を作り込む
           → カメラを使って見せたいものを絞る

 つまりカメラに納得いかないなら画面の中身を作り込めばいいのです

 流し込み動画ではカメラはプラスαの足し算と考えてしまいがちですが、
 実際には見せたいものを絞る引き算という考え方もあるわけ

 ただしアクションは迫力を出すためのカメラ技術が必要になることがあります
 特撮はカメラの設置の仕方も含めた特殊なノウハウがあります
 その辺を凝る人はボーン追従カメラを使わないと再現できなかったりします


②どうすれば伝わりやすいか

 モデル配布動画を撮ると考えます。一番見せたいのはまずモデルの顔ですね。
 顔を画面の中央にモデルの顔のアップを乗せます。アップの視野角は低めにしましょう。

 これがいわゆる日の丸構図というやつです。
 一般に視聴者はまず画面の中央を見ます/さらに人間がいたら顔を見ようとします
 この二つが画面中央で重なっているので99%の視聴者は画面中央の顔を見ます
 日の丸構図は視聴者の視線を画面中央に誘導する安定した構図なのです

 ここで視線誘導という言葉が出てきます
 視聴者が画面の中で見ようとするポイントが視線誘導のポイントになります
 
 たとえば画面にモデルがいたら以下の優先順位があります
 A 背景<モデル<上半身<顔<目

 ところが視聴者によっては他の基準がある人がいます
 B 背景<モデル<太もも<お尻<おっぱい<=パンツ

 Aはモデルの顔や心理的なところ、Bはモデルの性的な要素ですね。
 この2つの系列が画面の中に混ざっていたら視線誘導は混乱しやすくなります
 画面を横にしてモデルの顔とパンツが見えそうな太ももを入れてみましょう

 イラストとしてはオシャレな構図ですが視聴者はモデルの顔を見ればいいのか、
 モデルの太ももを見ればいいのか意見が分かれるところです
 顔か太ももが画面の中央にあればそちらが優先されますが、
 中央には胸があっていっぱいみたいのにどうすればいいの!となります

 視線誘導のポイントが定まらないカットは悪いカットということもできますが、
 解決方法としてその構図で長い時間を取るという方法があります。
 3秒のではすべてを見切れませんが、10秒あれば顔も太ももも堪能できるかもしれません

 視線誘導ポイントが多いということは情報量の多いカットだということなのです
 ですのでよくある直し方としては、
 a 視線誘導のポイントを減らして優先順位の低いポイントを画面から追い出す
 b 視線誘導のポイントを順を追ってカメラの中心に映す(上から下になめるなど)
 c 映す時間を増やす(bと併用可能)

 こうやって見せたいところを整理するのが重要になってきます。
 画面内の優先ポイントは他にも様々な基準があります
 C 静止物<動いているモデル・部分
 D 暗いところ<明るいところ
 E カメラでボケてるところ<ピントが合っているところ

 他にもいろいろあると思いますが、これらの要素がなるべく混在しないように、
 わかりやすく画面に配置していきましょう
 
 とは言っても全部日の丸構図だと飽きるのでそれをうまくずらすのも大事です
 モデルを画面の中央から外せばモデルと画面中央とポイントは2つできますが
 そこからカメラを後ろの背景にズームして行ったり、
 横に動かしてモデルを中央に入れたり2つのポイントの間に移動を付けられます

 カットが切り替わった瞬間、視聴者は一番見やすい普通画面の中央を見るので、
 そこに視線を誘導した方がいいのですが、前のカットで横の方に誘導してると
 あれ、繋がらないなあみたいなことは起きるかもしれません。
 ドラマで誰かが呼び掛けたみたいな場合はその視線誘導の移動も意味があるのですが、
 PVでは生かしにくいかも・・・しれませんねえ

 ここまで、要するに大事なのは自分のカメラは画面の隅々まで完璧でどこ見てもいいよ、
 という心構えは大事だけどその中でどこから順番に見ればいいか、
 その情報量を見るのに十分な時間を取れているかどうかが大事なわけですね

 一般にアップのカメラ(日の丸構図など)は情報量が少なく(つまり短くていい)
 ロングのカメラ(背景などを映す)は情報量が多いと言われています。
 背景を長く映す場合は綺麗な背景の構図を作り込まないと映えないんですね

 最後にあえてみづらいカットを作るという方法があります
 相手を驚かせるのが目的のカットで視聴者が処理しきれない情報量を詰め込みます
 カメラぐるぐる回したり、読み切れない量の文字が出て消えたり、そういうのです
 動画の最初の掴みに入れたり、マンネリしそうな中盤に入れて見たり、
 PV系の動画にはわりと多い演出です。

 PVはそういうものと思って見てる人が多いのでそれでもいいんですけど、
 そういう意識で見てない視聴者は置いてけぼりになりやすいカメラですね
 刺激的なカットは要所に挟んだほうがより効くので、全体のバランスが大事ですね

③カメラ技術

 何が撮りたいのかがはっきりしたらカメラ技法を確認していきましょう。
 ドリー(移動カメラ) ズーム(視野角大小) めまいショット(Z移動+視野角)
 アップ/ミドル/ロング(カメラ距離) 0距離カメラ カメラボーン追従
 IKカメラ 手振れカット 多段カメラ 物理カメラ カメラパン カメラ中心(赤丸)
 高視野角ショット あおり/俯瞰 加速/減速/S字(補間曲線) 目切り構図
 背面ショット 後ボケ/前ボケ Z軸回転 周辺減光 暗転/露光
 イマジナリーライン・・・





 










 















MMD杯ZERO2参加しました ニア【モーショントレース】

MMD杯ZERO2に動画を投稿しました。



というわけでニアです。

素敵な原曲と振り付けのダンス動画はこちら。

 

博士が人工知能のニアに呼びかける歌という設定は原曲のPVにあります。
踊り手のお三方がそこにコンテンポラリーっぽい素敵な振り付けと演出を施して、
トレースした私がそれを2人のミクさんに置き換えました。

初音ミクMMDモデルはTAC式のver1モデルとver2モデルです。
去年作った動画の後でver2モデルをTACさんが作り始めたんだったかなあ



そういえばMMD杯もこれが以前のフォーマットの最後でしたね。
モデルも杯も更新されていって、いつの間にかに少しずつ変わっている、
古い動画やモデルが消えるわけじゃないけれど、そんな感慨も少しあります。

語りかけるのが印象的な歌詞でいろいろと想像力が膨らみますよね。
無垢なAIと傲慢で愚かで薄汚れてしまった私たち人間と、
でもそんな私たちの中にまだ少し残っている綺麗な記憶が反応しているのかもしれません。

歌詞の意味を教えてください、っていう書き込みを見かけて、
そこを考えるのがこの歌の魅力なのになあ、と思って書きました。

【モーション】
モーションは一応配布予定で組んでますが、上半身2、グルーブは使ってますが、
今回は捩りボーン、肩Pなどその他の準標準ボーンは使ってません。

接触部分は腕IKがないと調整が難しいと思いますが、
私が配布している両用腕IKプラグインが使えるモデルなら何とかなるかなと。
腕IKモーションをマクロでFKに変換したり、プラグイン(ボーン)の使い方だったり、
そういうもののテスト~プロモーションでもあったり?

元動画では後半のダンスは編集で一か所繋いでいるのですが、
トレース動画の方では無理やり繋いでしまっていますね(トレース?)。
見えないけど実は倒れた後もミクさん歩いて移動してたり・・・
・・・そういう無駄なことをしたがる人間のこと、どう思う、ニア?

あと足踏みモーションのところの2人の手の動きは簡単な手話になっています。
その辺はダンス元のメイキング動画にあるのでぜひ見てみてください

【メイキング】ニア 踊ってみた【いとくとら×やっこ】
https://www.youtube.com/watch?v=65d3tIL__fY

あまり考えずにトレースしてて後で気がついて少し直したのですが、
まだ手話としてはおかしなところがあるかもしれません・・・
気がついたら直したいと思いますが、すいません無知で。。。


【エフェクト】
特にいうほどでもないのですが1つのpmmで作っています。
画面に重ねているアップはSubCameraというエフェクトで別アングルを映せるもの。
さらにそれを周囲がボケるようにクリッピングして使っています。

SubCameraやWorkingShadowはPAToonに対応させて使っているのですが、
特にSubCameraは重いし普通に編集した方がいいですね、正直なとこ。

背景のスカイドームがやたら高視野角なのは嘘パースシェーダーによるものです。
ほとんど固定カメラなので1枚画像でもいい気がするんですが、
冒頭シーンは一応回せるんだよ、というアピールみたいなものですね・・・

以下、使用エフェクト。
AutoGradation, AutoLuminous4, CheapLens, Exclude, GaussianVariable, GodRay_v2,
ikLensGhost, KiraKiraDX, M4Layer, MirrorWF, MotionBlur2, OL_AfterGlow, PAToon,
PostClip, PostRimLightoon_Depth, PowerDOF, Sihouette, StarryWinds, SubCamera,
WorkingFloorAL, WorkingShadow, 嘘視野角シェーダー

似たような効果のエフェクトが幾つかあるのでもうちょっと減らせそうですね。
(MirrorWFとWorkingFloorAL、AutoLuminousとOL_AfterGlowとか)


【作業】
実はニコニコ動画の方に時々テスト動画を上げていました。

 

 



時々思い出しては作業していて連続してやってたわけではないんですが、
1週間おきになっているところがだいたい1週間でできる作業かなと。
実際には週末にちょろちょろやって上げて~という感じですね。

テストでは手首や指や表情など細かいところはあまり付けてないので、
この大体形になっているところからちゃんと微調整するのが時間かかるんですよね・・・
でも引き気味のカメラで見る限りはこのくらい動けばそこそこ満足できるし、
その辺はジレンマですね。

動画の演出も映像を重ねたりはしたけれど、
そういうのをすればするほどモーション自体は見えにくくなるので、
細かい調整をしている身としては複雑な親心です。

でも表情と指はまだまだ残ってるのをチェック時に見たような・・・

というわけで今回はここまで。
動画を楽しんでみてコメントしていただければ嬉しいです。

ねえ、再生数とコメントに心悩ませる人間のことどう思う、ニア?

両用腕IKと外部親の話

「ビーチのベヨネッタ」モーション配布しました。



腕の位置合わせに両用腕IKがいいよ、とreadmeに書いたのですが、
説明が少し心許ない気がしたので解説です。
慣れれば今回のモーションに限らず幅広く応用可能です。

例としてTda式ミクさん(アペンド)に流し込んでみます。

まずvmdサイジングツールでvmdの調整をします。
https://bowlroll.net/file/197410

モーションにボーンを同梱しているのでこんな感じで使います。
(もちろん元モデルをダウンロードしてきてもいいですよ)


次にTda式ミクさんに両用腕IKを追加します。
https://bowlroll.net/file/89331
PMXEにモデルを読み込んでプラグインを実行します。


MMMに読み込む場合は腕IK親に設定されているIKはオフにしてください。
(不具合があるようです、MMMには不要。MMDもオフでも可)

MMDに改造保存したTda式ミクさんを読み込んでサイジングしたvmdを読み込みます。
ついでに同梱している持ち手付きの台も読み込みます。

モーションの腕固定部分はこんな感じになってます。

両手で持ち手をつかむところで台の大きさをモーフで調整しましょう。
持ち手と手の細かいズレは後で合わせるのでだいたいで大丈夫です。

全打ち箇所の最初で「腕IK親」を「地面」に外部親固定します。


「外親登録」のボタンを押した後に「フレーム登録」のボタンを必ず押してください。
この箇所では左腕も持ち手をつかむので左腕IK親も外部親固定してしまいましょう。

次に外部親固定の終了箇所(ここでは右腕)の設定です。
全打ちの最終フレームが終わった次のフレームで解除するのがベストです。


外部親のモデルは「なし」に設定して、「外親登録」「フレーム登録」両方押します。

外部親を解除した腕IK親に入ってる数値を初期化(0)します。

ここでクリアするならその前のフレーム登録はしなくてもいいんですが、
位置をずらしたくない場合はフレーム登録を押す癖をつけた方がいいです。
(フレーム登録しないで位置が大きくずれると失敗?と混乱しやすい)

次に外部親登録している間の「手首」のキーフレームを削除します。


32~394フレームを削除してますが、中抜きで32~393フレームの方が分かりやすいかも。

外部親登録最後の394フレームには登録最初の31フレームの「手首」のキーをコピペします。


これで外部親設定は終わりです。
スクロールして完全に固定されているかを確認してください。

腕と持ち手の細かいズレを修正しましょう。


手首の位置を調整するのはさっき外部親登録した「腕IK親」ではなく、
キーフレームを打ってない「腕IK」を使います。
31~32フレームで移動したり回転したりして手首の位置を合わせます。
その少し前に(画像では25フレーム)に初期化した0フレームを入れておきましょう。

画像では親指の角度ももわせないとダメそうですね。
(親指0のモーションが配布から抜けてた)

調整した「腕IK」のキーを外部親登録の最後のキーフレームにコピペします。


5~10フレームくらい後に初期化(0)したキーフレームを打って元に戻します。

以上で外部親の着脱操作は終わりです。
「IK親」と「IK」がある場合は、
「IK親」を外部親の登録用に使って、
「IK]で細かい位置調整をする使い分けをするのがスマートです。

外部親の設定した表示キーの前後にキーを固めておきたい気もしますが、
本来は必要ありません。(わかりやすいようにするのは止めませんが)

この操作になれてしまえば、たとえばダンスで腰に手を当てる動作や、
両手でハートを組んで動かす動作なども外部親で簡単に調整できるようになります。

ただし同一モデル内のボーンに固定する場合は、
外部親ボーンが子ボーンよりボーンリストで上になってないとフレーム遅れが起きます。
特に左腕と右腕とどちらがボーンリストの上にあるかは注意が必要です。

あと同一モデルでセルフ外部親を設定したpmmは、
モデル差し替え(改造)で読み込まなくなる可能性が高くなるので注意が必要です。
(今回みたいな「地面」は大丈夫)

あと今回流し込んでて64~65フレームの足の動きがガクっとなるのが気になりました。
この辺はモデルによって違うのですが、
足IKをオフにした時の形と、足IKをオンにした時の形が大きく違っているのが原因です。


見たところその少し前の59フレームの足IKオフの時の足の形がズレているで、
そこの足IKをオフにした時の形を足IKオンの時と同じようにしてやることで解消します。
(配布前にやっとけー)


ということで、足を大きく上げて足IKが思わぬ動きをする場合は、
足IKをオフにした時の形をなるべく合わせてやることを覚えておくといいですよ。

(反省・・・正確にはその少し後の足の形はつけてあって、その前のキーフレームを初期化しておいたものが残ってたんですね。モデルの足の長さによって出たり出なかったりすると思います)


令和なMMDer事情@上海

未成年だしプライベートな情報は基本出せないのですけど、

実は今ツイッターが繋がらない国にいるのですね。

昔は南米時間で活動してましたけれど

合作のお誘いを断った時に教えた人もいます・・・

 

ツイッターは基本繋がらない、ニコニコは時々繋がることがある、

と二年くらい前に規制があるので活動は自粛だなあと言ってたんですが・・・

しょぼいVPNを設定していたら時々繋がることがあって、

皆さんの目に触れるのはそういう状態の投稿だったりします。

 

もうbilibili動画に移行しちゃった方がいいんじゃないの、

という気もしなくはないんだけど、あちらはRayMMD真っ盛り

トゥーンのMMDM@sterの肩身は際限なく小さいのでした。

 

Discordに中国勢の方が何人か来てますよね、主にモーション勢。

ツールを使った付け方などが違うのでやっぱり面白いですよね。

 

どっちにしろ伊織誕生祭動画投稿できるの?という現状なのでした。