伊織誕生祭で使ったモデル配布してます。
今回はボーン改造のメモなので技術的な興味がない方は読めないかなと~
配布したカスタム仕様の腕切IKは手首を固定するためのボーン構造です。
Tスタンスはおまけにモーションを付けてもいいかなと思っていた名残りです。
腕切IKでもTスタンス以外は通常のモデル同様に使えますし、
モーフでAスタンスに直せるので試してみてください。
さて、今回はプラグインで追加できる腕切IKのセットアップ方法をまとめておきます。
モデルは必要以上に複雑にしてしまってわかりにくくて・・・自分用のメモでもあります。
1.付与親による腕切IKと手首の連携
2.「グルーブW」などの設定方法
3.「腕捩+」の作り方と使い方
1.付与親による腕切IKと手首の連携
T070さんが配布している腕切りIK追加プラグインは3種類の腕切りIKがあります。
拡張版の手首キャンセルタイプは完全な手首固定が目的だと少し挙動が不安定なので、
今回の配布モデルは手首キャンセルではない腕切IKタイプです。
腕切IKは手首の動きをIKの動きから切っているのでそのまま使うと手首が伸びます。
手首を固定するだけなら問題ありませんが手を動かそうとすると手首も動かさないとダメ。
手首の角度を固定したまま腕切IKの動きに追従させるのは意外と簡単です。
まず「手首W」ボーンの付与親に「腕IK」を設定、
次に「移動」にチェックを入れて付与率を「1倍」に設定するだけです。
腕切IKの場合、通常の腕IKと違って手首が回転しないので、
手首が不自然な向きになっていたら「手首」を回転する必要があります。
あと手首が細っている場合は「手捩」で調整します。
私の配布モデルの場合は「手首W」「手捩W」を使った方がいいと思います。
2.「グルーブW」の設定方法
腕切IKをプラグインで入れると「グルーブ」ボーンが効かなくなったりします。
腕切IKで手首を固定している場合、体幹は「センターW」「上半身W」などのWボーンを使うんですがグルーブを使いたい場合は「グルーブW」を入れないとダメです。
自分で作る場合はグルーブボーンを複製して以下の2系列の親子関係を設定します。
・センター →グルーブ →上半身
・センターW →グルーブW →上半身W
→下半身
※下半身の親を「グルーブW」にしないと体が伸びるので注意してください。
ここからさらに「グルーブW」の付与親(移動・回転)に「グルーブ」を指定して付与率を「1倍」にすればOKです。もし腰ボーンなどを使いたければ同じ方法で増やせます。
センター →グルーブ →腰 →上半身
↓ ↓ ↓ ↓
センターW →グルーブW →腰W →上半身W
→下半身
縦の矢印が付与親子関係になります、さらに多段化したい場合も同じです。
ちなみに今回の配布モデルはそれぞれ3段に多段化していました。
(ウェイトの乗ってないグルーブに「W」が付くのは少しおかしい気もしますが・・・)
3.「腕捩+」の作り方と使い方。
MMDver9.15~9.18で仕様が変わり腕IK影響下に軸制限がかかるようになりました。
要するに捩り(軸制限)ボーンを腕IKに入れられるようになったわけです。
今回配布したモデルでは「腕捩+」を加えているのがそれです。
ただIKリンクに軸制限ボーンをに足しただけだといまいち使いにくかったので、
角度制限で「腕捩+」は腕IKでは動かない仕様になっています。
無意味に見えますが、「腕捩+」を入れると「腕+」を使わなくてよくなります。
これで腕の根元が抉れる負担を軽減できるのです。
動作の激しいアクション系ではほとんど気になりませんけどね。
「腕捩+」は腕切りではない通常の腕IKでも同じです。
FK・IK併存構造の「腕捩+」ボーンの親子関係を書くと以下のようになります。
IK系列: 腕+ →腕捩+ →ひじ+ →手首
↓ ↓ ↓ ↓
FK系列: 腕 →腕捩 →ひじ →手捩 →手首
腕IKリンク
ひじ+ / 腕捩+(角度制限X0,Y0,Z0) / 腕+
ちなみに「手捩」は基本的にIKに入れる必要はありません。。。
気が向いたら参考画像も加えますが長くなってきたので今回はこんなところで。。。
誕生祭動画もよろしくです~